そもそもDE&Iとは?
・Diversity(ダイバーシティ):多様性
・Equity(エクイティ):公平性
・Inclusion(インクルージョン):包括性
企業ではDE&Iにどう取り組んでいるの?
~田中貴金属グループの例を見てみよう
企業によっていろいろじゃが、ここでは産業用から資産用、宝飾品まで幅広く貴金属製品の開発・製造・販売を手掛ける田中貴金属グループの取り組みを見てみよう。
■DE&I推進室の設置
田中貴金属グループでは2023年4月にDE&I専任の部署として「DE&I推進室」を設置。その活動の第一歩として「DE&Iキャラバン隊」によるヒアリングを行った。DE&Iキャラバン隊では国内26拠点370名の従業員を対象にヒアリングを実施したほか、研修やアンケートなどを通じてDE&Iについて従業員の意見をヒアリング。その結果をもとにグループとして取り組むDE&I施策のテーマを決め、組織風土の改革に取り組んでいる。
■心理的安全性のある職場づくり
田中貴金属グループではDE&I推進の土台として「心理的安全性のある職場づくり」を目指している。心理的安全性とは「自分の意見やアイデアを、チームの他のメンバーが拒絶したり、罰したりしないと確信できる状態」(※)、つまり誰もが安心して自分の意見やアイデアを発言できる状態のこと。
※出典:厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/001100337.pdf
■アンコンシャス・バイアス研修の実施
「心理的安全性のある職場づくり」の一環として、全従業員を対象にアンコンシャス・バイアス研修を実施した。アンコンシャス・バイアスとは、例えば「家事や育児は女性の役割だ」、「組織のリーダーは男性の方が向いている」といった、性別に基づく無意識の思い込みをはじめとして、自分自身では気づいていない物の見方やとらえ方のゆがみや偏りのこと(※)。研修では立場の違う人への共感力や想像力を養うことによって、アンコンシャス・バイアスの解消を推進した。
※出典:内閣府
https://www.gender.go.jp/research/kenkyu/pdf/seibetsu_r04/02.pdf
■障がいをもつ従業員の活躍を推進
障がいをもつ従業員が安心して活躍できるよう、障がい者をうけいれる組織を中心に障がい特性や具体的配慮を学べる学習会やe-ラーニングを実施している。
■みんなのトイレ、みんなの更衣室の設置
障がい者や高齢者はもちろん、誰もが安心して利用できる「みんなのトイレ」をグループの国内拠点に順次導入。さらに、社員からの「誰でも使える更衣室を作れないか」という問い合わせをきっかけに「みんなの更衣室」も設置しはじめた。誰もが安心して働ける職場づくりに、ソフト面だけでなくハード面からも取り組んでいる。