#体験レポート
お気に入りの茶碗や皿が割れてしまったら、皆さんはどうしますか?日本には金などの金属粉と漆を使って割れた陶磁器・漆器などを修復する「金継ぎ(きんつぎ)」という方法があるんです。いったい、どんな方法なのか、にゃんことクマさんと一緒に調べてみましょう。
いつも仲良しのにゃんことクマさん。今日は博士のおうちのお茶会にお呼ばれしました。
おいしいお茶を楽しんでいたにゃんこですが、何か気になるものを見つけたようです。
にゃんこたちが見学にやってきたのは、東京タワーのすぐ近くにある「芝パークホテル」。
このホテルでは「サステナブルな日本の伝統文化体験」を楽しんでもらうことを目的に、簡易金継ぎが体験できる宿泊プランとアフタヌーンティープランを提供しています。
教えてくれるのは、金継ぎインストラクターの資格を持つホテルスタッフの金田さんと松尾さんです。
木へらを使って、われた断面に接着剤をできるだけ薄く塗ります。接着剤を塗った部分をつないで、しっかりと押さえます。
断片がくっついたら、はみ出した接着剤をカッターで削り取ります。大まかに削れたら、紙やすりで表面を滑らかに整えます。
つないだ部分を上から合成漆でなぞるように塗っていきます。厚く塗り過ぎないのがポイント。
漆を塗った部分に、上から筆でそっと金粉(※)を落とし、真綿で優しく整えます。
余分な金粉(※)が付いてしまった部分は、スポンジで拭き取ります。
※今回の簡易金継ぎ体験で使用するのは本物の金粉ではなく、真鍮粉(代用金粉)です。真鍮粉は稀に金属アレルギーを起こすおそれがあります。
最後に表面をきれいに拭き取り、接着面が乾いたら完成です!金継ぎしたコースターはホテル特製の木箱に入れて持ち帰ることができます。
金継ぎで割れた陶器がよみがえるように、壊れてしまったモノの中には、修繕すればまだまだ使えるモノもたくさんあるんじゃ。壊れたらすぐ捨てるのではなく、再利用できる方法がないか考えてみることが大切じゃよ。工夫して楽しみながら、モノを大切にして、環境に優しい暮らしを心がけよう。
取材協力:芝パークホテル
https://www.shibaparkhotel.com/