幅広い視野と細やかな配慮で
田中貴金属のものづくりを
支え、導く。

Y.K.|田中貴金属工業株式会社/生産

高価でありながら、それを上回る価値と性能。
貴金属が持つ素材としての魅力に惹かれた。

学生時代は物質工学科に所属しており、触媒関係の研究室に入っていたこともあって、貴金属については元々魅力を感じていました。中でも田中貴金属に興味を持ち始めたきっかけは学校の授業でした。金価格の変動を調べる機会があり、その際に田中貴金属のホームページを訪れたのが、初めての接点です。そこから企業について調べていく中で資産としてだけでなく、多岐に渡る分野で使用されていることを知ってさらに惹かれるようになりました。

貴金属は、その希少性ゆえに非常に高価な素材です。それにも関わらず多くの分野で使用されているということは、それだけ価値の高い素材であり、代替できないような性能を有していることでもあります。そんな素材を扱うことができ、そして貴金属という領域において群を抜いた歴史と実績を持っている。さらに、母校から入社した先輩も活躍しているという安心感や、その先輩の話を聞いて自分が働く姿をリアルにイメージできたことも後押しとなり、田中貴金属で働くことを決めました。

受注状況や市場動向にまで目を光らせ、
工程全体を司る製品製造の要。

所属している部署ではエンジンに使用されるスパークプラグを構成する貴金属合金電極を製造しています。スパークプラグとは、エンジン内のガソリンに点火するためのもの。つまり、これがなければ車は動かず、人々の円滑な移動に支障が出ます。いわば、生活を支えているともいえる非常に重要な部品です。私はそんなスパークプラグの電極を製造するにあたって必要となる作業計画や材料の調達依頼、消耗工具の発注等を管理する仕事に携わっています。計画を立て、必要なものを手配するだけかと思われるかもしれませんが、実は想像以上に責任が重く難度も高い仕事です。

計画や材料、治具のどこかにほんの少しの不備があっただけで製造計画が狂い、場合によっては製造が止まってしまいます。現状を把握するだけでなく、先々にまで目を向けながら現場の人の入れ替わりや製品の受注状況、営業計画や市場動向を把握し、それに基づいて必要な修正を予測しながら先回りする。製造工程の全体に渡って責任を負う大変な仕事ですが、その分「この製品は私がつくったんだ」と胸を張って言える仕事でもあり、大きなやりがいを感じています。

任された仕事を完遂するのは最低限。
さらに良い形を求め、提案を続けてこそ進化がある。

問題なく製造工程を回し、計画通りお客様のもとへ納品する。それが私の仕事である一方、それだけで十分だとも思ってはいません。これはあくまで最低限。さらなる生産効率やクオリティーの向上に取り組まなければ、現状維持にとどまってしまう。そんな想いから、消耗工具の寿命延伸のための施策や運用フロー変更など、地道な改善提案を続けています。一つひとつの提案自体は決して革新的なものではありませんが、その積み重ねが田中貴金属をさらに成長させるはずだと信じています。

このようにして仕事に前向きな気持ちで取り組むことは 、決して私の心がけや努力だけではできなかったと思います。充実した研修制度や工場実習、OJTによる知識や技術習得のサポート。どんな意見も受け入れてくれ、積極的に発言や提案ができる社風。こうした、年次や性別に関係なく安心して働ける環境を会社が整えてくれているからこそ、今の自分がある。これからも製造現場から田中貴金属のものづくりを支え、さらに進化していきたいと思っています。