#リサイクル
実は私たちの身の回りの製品には、希少な資源である貴金属で作られたさまざまな部品や素材が入っています。身近にある貴金属にはどんなものがあるのか、探してみましょう。
地球上に8種類(金 、銀 、プラチナ 、パラジウム 、ロジウム 、イリジウム 、ルテニウム 、オスミウム )しか存在しない、貴重な金属。それが貴金属です。貴金属というと、例えば高価なジュエリーや金の延べ棒といった印象が強く、「自分には縁のないもの」と思っている人もいるかもしれません。でも、実は貴金属は、家庭にある家電製品や電子機器の部品や素材にも使われている、ごく身近な存在です。たとえば、次のような製品にも、貴金属が含まれています。
※各製品に使われている貴金属のうち、ここでは一例を紹介しています。
ひとつひとつの製品に使われている貴金属量はわずかずつですが、例えば下の図のような流れで適切にリサイクルし、貴重な資源として再利用することが大切です。
例えば、パソコンの主要パーツであるCPUを60個集めると、金鉱石1トンに含まれる金と同じ量をリサイクルできます。つまり、金鉱石を探して採掘するよりも、使用済みのパソコンをリサイクルしたほうが、ずっと効率よく金を手に入れられるということです。しかし、実際には、使わなくなった家電製品や携帯電話はリサイクルされず、家庭やオフィスに置かれたままになってしまうことも。私たちが住む街には貴金属をはじめとする資源を含むものがたくさんあることを、都市にある鉱山にたとえて「都市鉱山」と呼びます。そこで近年、この「都市鉱山」を、積極的に有効活用しようという機運が高まっているのです。
都市鉱山における貴金属の総量は年々増え続けていて、一部の貴金属については今や地中に埋まっている量を上回っているとも言われています。大切な貴金属を有効に使い続けるためにも、身近な都市鉱山に眠る貴金属を上手にリサイクルしていきたいですね。