CSR(企業の社会的責任)

品質と信頼

「良い物」をお客様にお届けすることが、田中貴金属グループの信条です。
製品自体の品質はもちろん、製品をつくる過程で人権、環境、安全・衛生、倫理などにも配慮しています。

品質マネジメントシステムの構築

 田中貴金属グループの全工場で、ISO9001に基づく品質マネジメントシステム(QMS)を構築し運用しています。
 お客様からの多様な要求品質に対して迅速に対応し、満足いただける安心で安全な製品を継続的に提供するため、QMSの有効性をレビューするとともに、自動車業界向けQMSであるIATF16949の要求事項を反映させるなど、システムの改善に取り組んでいます。

●品質マネジメントシステムの体系図
品質マネジメントシステムの体系図

顧客満足度調査

 田中貴金属グループでは2016年度より「顧客満足度調査」を実施しています。本調査は、国内外の産業用ビジネスのお客様より毎年アンケートにご回答いただくことで当社に対する真のご要望やご不満を把握し、さまざまな改善に役立てることを目的としています。
 2022年度は268社のお客様よりご回答をいただき、平均75.1点(満点:100点)でした。 2016年度の調査開始時は平均61.2点でしたが、近年は安定して75点以上の評価を頂戴しています。今後もお客様の満足度向上に向けてさまざまな改善を進めます。

お客様にご満足いただけるCSR外部評価

○RBA※1監査

 田中貴金属グループでは、RBA行動規範に沿った「田中貴金属グループ行動憲章・行動規範」を策定し、役職員一人ひとりが日常業務の中で、人権、環境、安全・衛生、倫理などの社会的責任を果たすことを定めています。
 2022年度も、複数の国内外工場がRBA認定第三者機関による監査やお客様直接の監査により、RBA行動規範遵守状況の評価を受けました。

○EcoVadis※2認証

 EcoVadisによる全社CSR評価(環境、労働と人権、倫理、持続可能な資材調達)を受け、2022年度もシルバー認証を継続取得しました。

※1 RBA(Responsible Business Alliance責任ある企業同盟):
電子・電機業界のグローバル有力企業が中心に運営するCSR推進組織。
企業が遵守すべきCSR規範を、具体的にRBA行動規範として定めている。

※2 EcoVadis:
世界175か国、200業種、9万以上の団体・企業の評価を行っているCSR評価機関で、プラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズ、評価なしの5段階の評価ランクがある。

●取引先への審査

 取引のグローバル化に伴うリスクに対応するため、人権侵害、テロリストへの資金供与、マネーロンダリング、不正取引、紛争への加担、環境破壊などの排除、制裁対象先や反社会的勢力との取引回避といった観点から、取引先の厳正な審査を行っています。

顧客からの評価

 お客様の生産活動を支える田中貴金属グループの取り組みは、さまざまなお客様から表彰などの形で評価をいただいています。

【2022年度】 お客様からの主な表彰

サプライチェーン・マネジメント

○責任ある鉱物調達への取り組み

 田中貴金属グループでは、「責任ある鉱物調達方針」※1を制定し、いわゆる紛争鉱物(金、タンタル、タングステン、すず)やコバルトなどの原材料鉱物の調達において、児童労働をはじめとする人権侵害、テロリストへの資金供与、マネーロンダリング、不正取引、紛争への加担、環境破壊などの排除を推進しています。

○LBMA※2およびLPPM※3レスポンシブル認証の取得

 白金、金、銀、パラジウムについては、LBMAおよびLPPMレスポンシブルガイダンスに基づくデューデリジェンスを行い、指定第三者機関による監査を受け、毎年認証を取得しています。リサイクル材を含む貴金属原料の調達にあたっては、お取引先が、CSR(環境、人権、社会、法令遵守、倫理など)の観点から問題やリスクを抱えていないかを慎重に精査し、責任ある貴金属地金の販売を実現しています。

LBMA レスポンシブル・ゴールド認証
LBMA レスポンシブル・
ゴールド認証

LBMA レスポンシブル・シルバー認証
LBMA レスポンシブル・
シルバー認証

LPPMレスポンシブル・プラチナ・パラジウム認証
LPPMレスポンシブル・
プラチナ・
パラジウム認証

※1 https://www.tanaka.co.jp/sourcing_policy/
※2 LBMA:ロンドン地金市場協会
※3 LPPM:ロンドン・プラチナ・パラジウム市場協会

○調達先への働きかけ

 主要な調達先に対して「RBA行動規範」の遵守をお願いするとともに、CSRセルフアセスメントの実施をお願いしています。事業への影響が大きくリスクが高いと判断した調達先には、訪問調査も行っています。
 2022年度は約160社に対してCSRセルフアセスメントを依頼し、調達先の自主的な改善を促しています。重大な問題を特定した調達先はありませんでした。
 業界団体であるJEITA(電子情報技術産業協会)の「CSR委員会」教育・啓発タスクフォースにメンバーとして参加し、調達先への「責任ある企業行動ガイドライン」教育資料の作成に携わりました。2022年10月の説明会には主要調達先に参加いただきました。