CSR(企業の社会的責任):特集
特集3 環境異常対策の歴史
田中貴金属グループでは、水質汚濁、大気汚染などを未然に防止するため、法規制値よりもさらに厳しい社内自主基準値を設定しています。この自主基準値を超過した場合を「環境異常」と定義しており、さまざまな未然防止活動・再発防止対策を行っています。
●環境異常発生件数(2003年度~2020年度)
2003年度からの環境異常発生件数の推移をみると、長期的に減少してきていることが分かります。2020年度は、過去最少となる1件でした。
●主な社内ルール
項目 | 内容 | |
---|---|---|
通常管理 | 自主基準値管理 | 法基準の50%を自主基準値として設定 |
異常対応 | 環境異常速報 | 異常事態が発生した際の早期情報伝達(原因分析と対策は環境専門部会で確認) |
通報・届出基準 | 異常発生時における関係行政への通報・届出に関する基準 |
※環境異常の定義 : 法規制違反、自主基準値オーバー、近隣クレーム、場内で収まった軽微な事故等
「環境異常(社内管理値超過など)」発生時には迅速に対応するとともに、原因の把握と再発防止に努めています。社内では「環境異常速報」による情報伝達を、関係行政当局へは「通報・届出基準」に基づく報告を行っています。
過去の主な環境異常対策
環境異常対策として特筆すべき点は、環境自主基準値(水質)を法規制値の50%に設定したのが1964年であることです。一般的には法規制値の70%や80%を自主基準値としている企業が多い中で、当社は50年以上一度も緩めることなく自主基準値の運用を継続しています。
当然ながら、国の法令や自治体の条例が変わって法規制値が下がった場合には、自主基準値もさらに厳しい数値となり各工場・事業所での管理も大変になります。ただ、50%という厳しい自主基準値であるにもかかわらず、環境異常の発生件数は減少傾向にあります。
こうした厳しい環境異常対策は先人たちから脈々と受け継がれ、当社の企業文化ともなっています。この高い環境保全意識を次の世代、そして創業200年となる2085年の未来のTANAKA社員へとつなげてまいります。
環境異常撲滅活動
2020年度は、環境異常が1件発生しました。対策を実施し再発防止に努めています。
●環境異常発生件数